OCEAN DOCKYARD  ~1/200 model ship builder~
1/200スケールでラジコン船を製作しています。
微笑みの国が見た悪夢~コーチャン島沖海戦その1~
さぁさぁ、今宵は久しぶりにおもしろ海戦史を紐解いてみようと思いますわ。
今回フューチャーするのは、タイと仏領インドシナが激突したコーチャン島沖海戦でごわす!

時は1941年1月17日。シャム湾にぷかりと浮かぶ小島コーチャン島周辺でタイ海軍VSフランス海軍という世にも珍しい海戦が発生いたしました。

事の起こりは、前年に勃発したタイ・仏領インドシナ紛争において、タイ海軍が制海権確保の為に艦隊を進出させたことに伴い、フランス側は「タイ海軍さんがそうくるなら、こちらも行きますわい!」と、臨時に第7戦隊を編成してカムラン湾から勇躍出撃、小島が多く存在するコーチャン諸島にて両軍は激突したんであります。

とりあえず、両軍の戦力を見てみましょう。

まずはフランス海軍からいってみまひょ。
第二次大戦中はドイツ様の電撃作戦によりバビビビッと感電死しちまったおフランスですが、海軍はイタリアのそれに匹敵する有力な艦隊を整備していました。インドシナには、軽巡ラモット・ピケをはじめとして、通報艦なるお船を揃えており、今海戦では以下のお船が参戦しております。

【フランス海軍第7戦隊(臨時編成)】
デュケイ・トルーアン級軽巡「ラモット・ピケ」排水量9350t、15.5㎝連装砲4基、55㎝三連装魚雷発射管4基、搭載機1機装備
ブーゲンヴィル級通報艦×2隻 排水量2600t、13.8㎝単装砲3基、機雷50発、搭載機1機装備
アラ級通報艦×2隻 排水量644t、13.8㎝単装砲2基、7.5㎝単装砲1基装備

尚、ブーゲンヴィル級通報艦は、速力こそ遅いものの水上機も搭載出来る上、フランスの誇る超駆逐艦と同じ備砲であり、打撃力はちょいとした駆逐艦並の優れた艦だったそうです。ただし、アラ級は旧式で船体も商船形状であり「とりあえず砲は積んでるので来ちゃいました。テヘ♡」みたいな感じだったのかもしれません。

【タイ海軍】
トンブリ級海防戦艦×2「スリ・アユタヤ」、「トンブリ」。排水量2265t、20㎝連装砲2基装備
トラッド級水雷艇×6 排水量470t、7.6㎝単装砲×3、45㎝連装魚雷発射管×2装備

編成上は、フランス海軍が中口径砲をメインとした速射重視に対して、タイ海軍は20センチ砲と魚雷をメインとした一発重視と言えます。
しかし、やはり面白いのはタイ海軍ですね。
頼みのトンブリ級が20センチ砲装備と言っても船体は2000tクラスであり、イタリア製のトラッド級水雷艇に至っては500t未満でしかありません。
もはや、タイ海軍は艦隊全体がラッキーヒット狙いという、恐るべきギャンブラー艦隊となっていたのであります!「中々当たらんけど、当たったらすっげーぜ!」って感じでノリノリだったんでしょうねぇ。事実、フランスの艦艇はトンブリ級の20㎝砲を喰らったら、下手すると一発轟沈の可能性が十分にありました。問題なのは、「敵も撃ってくる」ということを完全に無視した超絶楽観的な編成になっていたことでしょう・・・。
かたや、フランス海軍は堅実に弾数勝負でいくぜ!といったところでしょうか。

このパチンコVSパチスロみたいな愉快な海戦の勝敗やいかに!?

前哨戦の偵察合戦では、両軍とも航空機による索敵を実施しますが、フランス海軍のロワール130飛行艇がタイ艦隊の発見に成功します。一方タイ側はフランス艦隊を発見できませんでした。ちなみに、この殊勲のロワール130は、フランス艦隊の搭載機ではなく陸上基地の所属であった模様です。(当時の艦載機は旧式のポテ452)

タイ海軍は艦隊を二つに分け、「スリ・アユタヤ」とトラッド級水雷艇三隻による第一戦隊と、「トンブリ」とトラッド級水雷艇三隻による第二戦隊を編成し、かわりばんこでコーチャン島周辺でフランス艦隊を待ち構えていたようです。(兵力分散の愚万歳!)

かくして、貧乏くじを引いてしまったのは「トンブリ」率いる第二戦隊の方でした。

1941年1月17日の払暁、フランス艦隊は偵察機から受け取った情報を基にして、旗艦「ラモット・ピケ」を先頭とした単縦陣により、タイ艦隊第二戦隊が待ち受ける海域に一気に突入!

島影でスヤスヤと眠りについていたトラッド級水雷艇2隻を「おはよう」のビンタで張り倒し、慌てて駆けつけた「トンブリ」を「ラモット・ピケ」の15.5センチ砲による高速突っ張りで押し出し!
「スリ・アユタヤ」の第一戦隊が到着した頃には、フル☆ボッコにされて路上で泡吹いてぶっ倒れている第二戦隊を発見!というまさに一方的な横綱相撲を展開。

ストリートファイターⅡにおける「待ちガイル状態」だったはずのタイ艦隊は、よそ見した隙に「昇龍拳」からの「竜巻旋風脚」で瞬殺されちゃったという恐るべき事態になってしまったのでありました。(合掌チーン)

かくてワンパン狙いのタイ艦隊の夢は、脆くもシャム湾に潰え去ったのであります・・・。



っていうのが、日本におけるコーチャン島沖海戦の定説ですが、よ~く調べてみると・・・

そうじゃないっぽい!?

と、いうわけで、その2に続くんであります!
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コメント
コメント
えー?!異なる説があったんですか!?
次回がとても楽しみです\(^o^)/
2015/10/05(月) 12:15:08 | URL | ふぢさわてつや #- [ 編集 ]
Re: タイトルなし
> ふぢさわさん
残念ながら、トンブリと第二戦隊の運命は覆らないんですけどね。
現在、鋭意執筆中なので、もうしばらくお待ちください!なんちゃって。
2015/10/05(月) 22:00:19 | URL | azuken #- [ 編集 ]
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