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OCEAN DOCKYARD  ~1/200 model ship builder~
1/200スケールでラジコン船を製作しています。
1/200 RC「むろと」製作記01
いやいや、ここ数か月仕事が忙しすぎて、すっかりブログを更新する気力が衰えておりましたよ。
しかし、以前よりもペースは落ちましたが、チマチマとお船を作り続けておりますです。
というわけで、ひっさびさの造船レポート始まり始まり~♪

で、何を作ったかというと、「こじま」を千葉まで曳航してきた海上保安庁の巡視船「むろと」を作ってみたのであります。

元海軍海防艦「志賀」であった「こじま」は、1965年に海上保安庁を解役されると、千葉市に引き取らて海洋公民館に改装されることになりましたが、全長80mもある巡視船の払い下げを、地方の一教育委員会(公民館の運営は当時の千葉市教育委員会社会教育課が担当)が主体となって行なうなんて、前代未聞の難事業であったらしく、曳航費用なんぞあらかじめ用意していなかった、というか、そんな費用が発生することすら知らなかったんだそうです。で、当時の課長が市長に直談判したり、あっちこっち走り回って何とか「こじま」を千葉まで回航すべく、奮闘したというエピソードが残っています。

そんなこんなしているうちに、心優しい海上保安庁が巡視船「むろと」の曳航訓練の一環として、何と無料で「こじま」を呉から千葉まで、えんやこ~らと遠路はるばる引っ張ってきてくれたのであります。

ありがとう、「むろと」!
ありがとう、海上保安庁!

そんな、千葉市海洋公民館設立の影の立役者であった「むろと」ですが、調べてみると中々面白い船でした。
戦後、発足したばかりの海上保安庁は、海軍の残存小艦艇を中心とした中古船をかき集めて編成されましたが、昭和24年に、待望の新造巡視船を建造することになりました!

GHQにより諸々の制約は課せられていたようですが、当時の技術陣は喜び勇んで基本設計を作り上げたそうです。敗戦の憂き目から数年、久々の自分たちの為の船づくりにどれだけ心躍らせて取り組んだかは、押して図るべし…。そして、いよいよ建造発注という段階になって、GHQからまさかの「待った」がかかったのであります!

GHQ曰く「ジャップのみなさんが、わざわざ自分達でお船を設計することないデース。ミー達のコーストガードが使っているお船をデッドコピーすればいいデース。HAHAHAHA!」と。

んで、結局海上保安庁初の新造巡視船は、米コーストガードが使用していた「カクタス」級設標船をタイシップとして設計した「だいおう」型になったんだそうです。「むろと」は「だいおう」型の2番船として昭和25年に竣工しました。

これが強制的に参考にさせられた米コーストガードの「カクタス」クラス
USCGCCactusWLB270.jpg
(画像はウィキコモンズより引用)
う~ん、これは日本人の「かっこいい」という感覚からは100万光年くらい遠いお姿をされておられるので、担当技術陣の落胆ぶりは想像するだに気の毒です…。

そんなわけで、いつものとおり1/200でつくってみたのがこれ。
IMG_0604.jpg

何というか、すっごい伝わってきますね…。

全力で「カクタス」を拒絶しながらも、一見「カクタス」っぽくしなくてはならなかった技術陣の苦悩が。

そんな、呪われし出目を持つ「むろと」でしたが、優れた復元性能と航続力で、黎明期の海上保安庁の活動を見事に支えたのだそうです。






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